適度なワインディングが楽しめるヤビツ峠

目的で選ぶ、表ヤビツと裏ヤビツ

関東で有名な峠として必ず名前があがるヤビツ峠は、神奈川の秦野市からアクセスできます。
東名高速の東京ICから30分程という気軽さから、都内を拠点にしているライダーやクライマーであれば、行ったことある人も多いでしょう。

秦野市から向かうのを表ヤビツ、宮ケ瀬側からは裏ヤビツと呼ばれています。
それぞれ特徴がありますが、都内からのアクセス、ほどよい距離、斜度やカーブなど全体的に絶妙なバランスな表ヤビツは、ワイディングに挑戦したい、サクッと楽しみたい人に人気です。
対して、裏ヤビツはゆるやかな斜度で長距離の峠ですので、ゆったりと満喫したいときにはオススメのルートだといえます。
今回は表ヤビツを紹介します。

変化に富んだコース

秦野市に入り県道70号線を走ると、しばらくして、ヤビツ峠に向かう道につながります。
東京ICから1時間もかからない場所とは思えないほど、緑が豊かな風景にこれから走る峠への期待が高まっていきます。

道は舗装されているものの、狭い1車線から2車線になり、また1車線…というように変わっていくため、注意が必要です。
また、峠らしくコーナーに葉や砂が落ちていることも多々あり、スピードを出しすぎていると思わぬ事故を引き起こしかねません。

自然の中で適度なワイディングを楽しんでいると、気持ちよさからつい走りがちになってしまいます。
ヤビツ峠は車や自転車も多い人気のルートなので、対向車に気をつけて走りましょう。

絶景&癒しスポットでひと休み

頂上に向かう途中で、寄りたいのが「菜の花台」です。
木製の可愛らしい展望台があり、晴れた日には秦野市だけでなく、駿河湾から江の島まで一望できます。
夜景スポットとしても有名なので、時間帯を変えて走るのもよさそうです。
ひと休みしておいしい空気と絶景を堪能したら、さらに15分ほど進んだところにある「護摩屋敷の水」にも寄っておきましょう。

秦野市で汲める湧き水のひとつですが、「全国名水百選」に選ばれたことのある「秦野盆地湧水群」の中で最も有名なスポットです。
遠方から名水を汲みに来る人がいるほど人気で、クセのないまろやかな水で水分補給をするのもオススメです。お土産として持って帰りたくなります。

台風の復旧工事で一部、通行止めも

本来ならば、清川村に進み宮ケ瀬湖まで20分ほどで着きますが、現在(2021年4月時点)は2019年の台風19号による斜面崩壊や路面損壊の被害の復旧工事を行っており、一部、通行止めになっています。

終日通行止めで自転車や歩行者も通れないのが、札掛橋から旧金沢キャンプ場までの7km区間で、旧金沢キャンプ場から宮ケ瀬北原交差点までの5km区間は通行止めが解除されています。
通行止め解除区間では工事車両も通るため、利用する場合には注意が必要です。

宮ケ瀬湖をゴールに設定したい場合は、裏ヤビツルートからでないと行けません。
でも、ワイディングを楽しんで日常を忘れるためであれば、ショートツーリングでも十分、満喫できます。