基本は千鳥走行で

仲間とのツーリングでの走り方

ひとりで走るときは安全運転を意識していれば後は自由ですが、仲間と走る場合はそうはいきません。

複数人で走る「マスツーリング」の基本は、千鳥走行です。
最初聞いたとき、千鳥?酔っ払い?と連想してしまいましたが。2列縦隊で左右にずれたフォーメーションで走ります。
千鳥の足跡のように見えることから、こう呼ばれています。

この隊列のいいところは、列を短くできることと先頭ライダーが全体を確認しやすく、列が崩れずキレイに並んだまま停まれることです。

そのメリットを最大に得るためにはバイクの位置が重要です。
正しい位置は、互い違いになったバイクのミラーが見えるかどうかでチェックできます。
前後、両方のミラーでライダーの顔が確認できる位置につくよう、調整しましょう。

お互いに見守りながら走れるため、ツーリングに慣れていない初心者はもちろん、ペースを作る先頭ライダーも隊列全体を把握しやすくなります。

停車時の並び方

互い違いとなっている千鳥走行で停車するときにはどうしたらいいのでしょうか。

そのまま前に詰めれば、2列を崩すことなくキレイに停まれます。
ひとつ気をつけるのは、隣とくっつきすぎないことです。
隊列を短くしようとして詰めすぎると、今度は圧迫感があり「こんなに近くて、ぶつからないかな」といらぬストレスになるかもしれません。

また、ツーリングでハプニングはつきものです。
ちょっとしたバランスの崩れや力具合で倒れてしまうことだって、起こらないとは言えません。
そんなとき、あまりに密集していると巻き込まれてしまいます。

不測の事態を避けるためにも、ストレスを感じない程度の距離を取って安全に停車することを心がけます。

分断されたときの対処

列を短くできる千鳥走行をしていても、信号で分断されることはあります。
誰のところで分断されても慌てずに済むよう、前もってルールを決めておきましょう。

交差点の先にあるスペースやコンビニで待っていてもいいですし、あらかじめルートに沿った合流場所をいくつか決めておいて、先に進むというのもありです。

重要なのは、チームの全員で同じルールを把握していることです。
その意思疎通ができていないと、分断されまいとして加速をしたり、赤信号ギリギリでも突っ切るような危ない走りをしかねません。事故の元になるような無茶は絶対にやめましょう。

ワインディングは1列で

峠などワインディングルートでは、千鳥走行ではなく1列隊列で走ります。
カーブで先が見えないため対向車や駐車車両に気づかないこともありますし、曲がりきれずオーバーしてしまうこともあります。

何より、ワインディングではスピードや運転技術に違いが出ます。
ムリに合わせようとせずマイペースに楽しんで、後で合流したほうが安全でストレスもかかりません。